養生法
元気に過ごすための一番は日頃の養生です。ここでは春夏秋冬の養生法をご紹介します。
- 食事のときは緑茶を添えて
- 春はからだの中の老廃物を外に排泄する季節。お茶の苦みや渋みには解毒作用があるので、普段より濃い目に入れる。また、食べ物に含まれる余分な成分を取り除くために、食後ではなく食前か食事中に温かくして飲むとよいでしょう。
- 酸味を取り入れ気分快適に
-
酸味は、気や血のめぐりと関係の深い「肝」に作用し、イライラしやすいときにはリラックスに、疲れたときにはリフレッシュに役立ちます。酢や柑橘系の果物などがおすすめです。
- 朝は早起きを心がける
- 養生法が記されている、古典「黄帝内経(こうていだいけい)」にあるように、春はできるだけ朝早く起きるようにします。それは日の出とともに自然の陽気が動きはじめるので、体をそれに合わせるためです。睡眠時間は減りますが、夜は少し遅くなっても構いません。
- 春はチャレンジの季節
- 春は「生」の時季です。この時季は体も心もノビノビとさせ、今までしまいこんでいた力を引き出すような生活をしましょう。色々なものに目を向け、チャレンジしてみましょう。
- 冷房はほどほどに
- クーラーの調節には気をつけて、できれば自然のままが一番です(外との温度差は5度まで)。
- ビールや清涼飲料などの飲み過ぎに注意
- 暑いからといって水分の摂り過ぎには気をつけましょう。水分や冷たいものの摂り過ぎは夏バテの第一歩です。
- 旬を食べる
-
夏野菜として代表的なものは、キュウリ、トマト、ナスなど。どれも体を冷やす食性(涼性)をもっています。
- 薄着をしない
- 気の勢いが外向きから内向きに変わるので、皮膚の防衛力が手薄になります。薄着でからだの熱や水分を逃したりして、カゼをひかないように気をつけましょう。汗をかいたらすぐに拭いて下さい。
- 憂うつにならない
- 心静かに、気持ちをできるだけ平穏に保ち、心配事や悲しみで感傷的にならない。もし、そのような気持ちになったら、カラオケなどで大きな声を出して発散しましょう。
- 眠り過ぎない
- 長く寝ていると、秋と関係の深い肺気が虚すといわれています。肺(呼吸器)が弱っている人にとって、体を休ませ過ぎることは、気のめぐりをますます悪くします。だからといって、睡眠が不足することも決してよくありません。早寝早起きを心掛けましょう。
- 燥を潤すものを食べる
- ゴマ、もち米、うるち米、ハチミツ、ビワ、パイナップル、乳製品などの柔らかいものを適当に食べたほうがよく、胃を益し、唾液の分泌を促し、からだを潤してくれます。果物は、水分が豊富で潤す働きがあるように思いますが、それ以上に冷やす作用が強いので積極的にとらない。
- 温性食品を食べる
- からだを温めてくれる温性の食品を積極的に取りましょう。寒いところでとれるごぼうやニンジンなど根菜類は体を温めてくれますが、南国の果物や生野菜で食べるレタスやトマトは体を冷やします。
- 調理(ゆでる、焼く、煮るなど)によって食性が変わる
- からだを冷やす食品でも、火を通すことでその作用は変わります。冬は生食を避け、ゆでたり、焼いたり、煮たりする工夫をしましょう。そういう点では、冬に鍋物という日本料理は合理的な食べ方といえます。
- 夜は早く寝て、朝は遅くまで床にある
- 古典「黄帝内径」にあるように、「夜は暗くなったらすぐ休み、朝は太陽が昇って暖かくなってから起き出すのがよい」と冬季は唯一朝寝坊を奨励しています。万事に無理をしない、エネルギーを消耗しないことに重点を置いています。